妊活7「ホルモン検査」
タイミングを指示通りとっていてもダメ。
排卵誘発剤で調整してもダメ。
卵管を通してもダメ。
なんなんだ。何がいけないんだ。
この頃、だんだん基礎体温表が理想形から外れていった。
ストレスはすぐ身体に出るということだろうか。
同じ時期に、ホルモン検査を行なった。するとほんの少し女性ホルモンの数値が標準より低いことがわかった。
もともと低かったのか、それともこの頃低くなってしまったのかはわからないが。
「では、ホルモンを増やす薬を出しますね」
とお医者さん。
ここからは、ホルモンの薬を飲みながら女性器の状態を整えつつ、排卵誘発剤を使って卵子を確実に排出し、タイミングを球児さんと取る!という戦法になる。
妊活を始めてから半年経っていた。
卵子の状態を見るためにちょこちょこ病院に出向くのもしんどくなってきた頃である。
周りがまだ仕事をしている中、定時とはいえそそくさと帰るのも気がひけて…。しかも「妊活中で」なんて職場では言えるわけもなく。
また、定時で上がるためには日中の仕事もバリバリやらねば間に合わない。それまでしていた仲間との雑談の量はぐっと減った。
妊娠なんて、しようと思えばすぐできると思ってたのに。
病院に行けばすぐ授かれると思ったのに。
タイミングを合わせれば授かると思ったのに。
卵管が通ったからイケると思ったのに。
これでホルモン剤を加えたら…今度こそ授かれるのかな?
基礎体温、ぐちゃぐちゃになってきてるのにな。
私、大丈夫かな。
唯一の相談相手は球児さんだった。
布団の中で泣く私を、いつも球児さんは頭を撫でながら慰めてくれた。
ありがたくて、でも申し訳なくて、早く授かりたかった。